代表・鈴木孝枝のコラム  「共感できる仕事を選ぶ時代へ-2015年の転換期を読み解く」  2014/11/13

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WEBで配信されるニュースに、来年度以降の採用動向が増えてきました。

中途採用、新卒採用ともに、売り手市場に変化しつつあり、採用担当者は

市場動向をみながら、どのように人財へリーチすれば良いのか頭を抱えているのではないでしょうか。

私自身が仕事を通して感じるのは、

2015年を境に、今までの就活・転職の方法に大きく変化が起きる、ということです。

というのも、売り手・買い手ともに、採用市場に大きな変化が訪れるからです。

2016新卒に関しては、近年、どんどん早まっていた就活スケジュールが、

来年から3月エントリー、8月選考開始が標準となりました。

■新スケジュールイメージ

3月ごろ:各種就職情報サイトで採用情報などが解禁

4月ごろ:企業説明会(早ければ内々定出しスタート)

5月ごろ:エントリーシート、選考開始(筆記試験、グループディスカッションなど)

8月ごろ:内定出し開始

※上記スケジュールはあくまで目安です。

これに伴い、復活傾向にあるのが「リクルーター」の存在。

OB/OGが、デキる学生に早々にアタックを開始し始めており、

バブル期にあった接待的な歓迎モード演出も復活傾向にあります。

そして「インターンシップ」導入企業の増加。

やり方が分からない・そんな暇はない・・と、いままで重視していなかった企業も、

今年から早期に学生との接触が出来る機会創出になるようにと、導入を決定。

「リクナビ」など大手就活サイト3社のインターン募集掲載企業数は延べ4645社、

前年の1.6倍に達しています(6月1日時点、エン・ジャパン調査より)。

特に理系・研究開発関係の学生は「青田買い」対象。

一方、中途採用については、バブル崩壊期に就職できなかった人財が、

来年度以降の女性活躍推進等で復活するチャンスを得ることになります。

また、いわゆる働き盛りである30代~40代前半は、団塊ジュニア層が

ポストを空けないため、ライフプラン上、今一度、自分の働き方について考え直し始める最終時期に突入。

約10年~15年近く転職市場に出てこなかったのですが、動きが出てくるのではと言われています。

次の職場では「お金」に次いで、「やりたい仕事」を選ぶ傾向にあり、

実力も、人脈も持った人はみずから働く場を形成しようという動きもあります。

セカンドキャリア、ダブルワークも認知度が上がってくるでしょう。

これに伴い、企業側の中途採用の手法が従来型ではなく、新しいスタイルへと変化。

母集団形成も、「企業名で人が集まる」のではなく「事業内容に人が集まる」

共感マーケティングを重視した採用活動に切り替えた会社も出てきました。

売り手市場に変化してきた中で、感じるのは売り手側の「私を見ていますか?」というメッセージ。

あなたがいいのだ、という買い手側のアクションが「紋切型の定型文」であると、

あぁ、システム使ってるのねと、見破られてしまいます。

口コミが最強のマーケティングツールと言われていますが、

いよいよ採用の現場にも、システム重視から

アナログ重視のコミュニケーションスタイルが戻ってきたようにも思います。

いい人を採用したい。それはどの企業でも同じこと。

2015年、新しい動きが一気に労働市場に現れるこの転換期に、

いい人に共感してもらえる半歩先を歩ける準備ができているかどうかが、

会社にとって、あなたのチームにとって大切なポイントになりそうです。

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カテゴリー: コラム・働き方