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  代表・鈴木孝枝のコラム 「モラハラとブラックな働き方の相関関係」

 2015/2/19

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ハラスメントも色々ありますが、最近クローズアップされているのは、モラルハラスメント。

ある芸能人の離婚騒動で一躍注目を浴びた言葉ですが、

・聞こえるように大きなため息をつき、目線を合わせない

・あからさまに自分に向って腹を立てているのがわかるかのように机をたたいて大きな音を立てるが口では何も言わない

・「あなたのためを思って言ってるのに何で出来ないのだろう」と悲しむ

などなど、受け手側が「私が悪いことをしたのかも・・・」と、

過剰な程に自らを否定させるような精神的な虐待を感じさせることを総じて指しています。

パワハラ、セクハラ、といったある意味、外から見ていてNGが分かりやすいものとは違い、

本人にとって精神的に効くダメージを与えるものなので、より陰湿であると言えるものでしょう。

この、モラルハラスメント。

一般的には、家庭内での夫婦問題や親・兄弟間で起きるトラブルが主のようですが、

考えてみれば、一日の中で大半を占める就業時間の中でも、似たようなことが起きていると思います。

残業強要などの法的な問題が指摘されるべき部分はお役所に任せるとしても、

モラル=倫理・道徳的に考えて、人間として人に対して取るべき姿勢ではない場合が

多かれ少なかれあるのではないかと思うのです。

誰でも、雑な扱いを受けたり、必要とされなかったり、

存在価値否定をされれば、気分を害します。

この時期さえ過ぎれば・・・

この人さえ異動になれば・・・

この仕事から離れれば・・・

そう、気づけば、自らブラックな環境に身を置くことを許し、

働き続けるようにセットアップしてしまう人が多くいるのです。

我慢が効くのは、その人のメンタル力次第。

モラハラが日常となれば、自信をなくし、判断力を失い、

常にだれかにお伺いを立てなければ動けなくなり、

自分で判断が出来なくなるようになっていきます。

そうなってからでは、巻き返しも大変です。

そして、このモラハラは上下、横、関係なく起こりうるものです。

パワハラはトップダウンが主ですが、モラハラは360度です。

しかも、いつの間にか自分が加害者になっている可能性も否定できません。

そこで、自らをブラックな環境に置かないようにするために、

私なりに考えた小さなステップが3つあります。

1.自分が「ドキッとした」と感じた恐怖の瞬間を流さないようにする

→うわ、怖いという感情を相手に持ったら、次から警戒が始まります。

相手の顔を見るたびに嫌な気持ちを持ち続けるならば、「何が怖いのか」言えるように言語化しておきましょう。

2.攻撃的になる自分がいたら、一旦その場を離れてトイレで手を洗う

→その場を離れる、というのが大切。

手を洗うというのは、自分を冷静にさせるための時間と思ってください。

まだ、イライラするようならば、もう一度「何を改善してほしいのか」事実を発見するまで自問自答を。

  

3.日ごろ、ついやってしまう言葉・態度を正しくする

→感情をつくる3つの要素があるのですが、そのうちの2つは態度と言葉。

威圧的な態度と言葉。自分を自分で否定するような態度と言葉。

両方が揃うと力を増して「感情」を生み出します。

今、あなたの顔は笑ってますか、使っている言葉は優しいですか?    

   

モラハラという言葉、裏を返せばどうも人間力を問われているように思います。

相手に合わせるだけでなく、自分をしっかり律する(自律)。

 

ブラックな働き方から抜け出すための、大切な気づきではないでしょうか。

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  代表・鈴木孝枝のコラム 「そもそも、人は育成すれば成長するのか」

 2015/2/5

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さて、今日のお題は「そもそも、人は育成すれば成長するのか」について。

経営者や、人事ご担当者と人財育成についてお話しすると

人の育成は避けて通れない経営課題であることはどなたも認識されています。

ここで、よく話題に上がるのが「成長ののびしろ」です。

そもそも「人は育成しても伸びない、育成自体が無駄だよ!」と考える方もいます。

一方「どんな人もきちんと育成すれば伸びる!」と考える人もいます。

これには正解がありません。

なぜならば、人によって「のびる」ポイントやきっかけが育成側で明確になっていないからです。

本人のやる気や考え方に沿った方法を提供出来れば伸びるでしょう。

与えたきっかけが本人に合致しなければ気づきも得られず伸びません。

では、手っ取り早く「本人」に合致したものを知るにはどうすればよいのでしょうか。

例えば、採用時に、さまざまなサーベイで本人の特性を調べるツールがあります。

本人のストレス耐性やモチベーションポイントまで洗い出してくれる

秀逸なシステムが多数世の中に出回っています。

また、本人の強み、弱みを発見するサーベイも最近注目を浴びており、

「タレントマネジメント」という施策も出てきています。

しかし、実際にそのサーベイを主体にした育成計画を

中長期視点で構築している会社を私は殆どみたことがありません。

多くは階層研修、年次研修や360度評価というこれまでのスタイルを踏襲して、

「一律」に育てながら「選抜」を作るという考え方を育成計画の軸にしているところが殆どです。

約10年近く人事戦略に携わってきた中で、会社の中における「育成」という戦略は、

「とりあえずやる」細切れ対策が圧倒的に多いのが現状だと言わざるを得ません。

そこで、ここ数年、私は「個」に目を向けることの大切さを改めて認識しました。

先に述べた「タレントマネジメント」の実践です。

ジョブローテーションがあるスタイルでも、

職人性を追求し、一つの部署内でスキルを磨くスタイルでも、

「個人」という単位は不変です。

個人を育成していく上で、その人ののびしろはどこにあるのか、

きちんと上司が把握し、仕事を与え、評価していく。

この個人育成計画を構築するほうが、一番費用対効果が見えやすいと思うのです。

一見「個別に育成計画を設計する?!そんな暇はない!」とお叱りを受けそうですが、

未来、その人が引き起こす様々な問題解決に当てる時間を先行投資としてとらえれば、

同じ時間を費やすことになるのではないかと思います。

また、個別育成計画は、思ったよりも費用がかからないと思っています。

なぜならば、育成は基本「仕事を与え、コミュニケーションしながら」

行う現場ありきのスタイルだからです。(スキル習得(資格等)は別として、考えてください)

「見てもらっている」「一人ではない」という安心とともに、

協働の環境づくりがまずは大切だと思っています。

そして、同時に「自分で自分を育てる」という自立性、責任感、向上心を持てる人材かどうか、

本人が自覚しているかどうかも確認できます。

それは、考えて行動する「見える成長」に紐づいているからです。

「のびしろの限界」が見える瞬間が必ずやってきます。

そこが「伸びる・伸びない」の見定めのポイントになるのです。

 

ここが明確になれば会社内で個の強みを活かし、

弱みを補える強い組織を形成することが出来ます。

だからこそ、見定める側の人間力を高める必要もあります。

 

さて、ここまで読んで頂いて、「人を育成する」ということに関する

価値観の違いをお感じになられた方もいらっしゃるでしょう。

それも大切な視点だと思います。

私は、会社は人と組織で出来ていると思っています。

人の価値を上げれば組織力も上がり、企業価値も高まり、

ひいては業績にも連動すると考えています。

会社の価値を決めるのは未来のお客様です。

その相手をするのは今、目の前にいるあなたの部下だったりします。

 

人は「適切に」育成すれば効果が見えるものです。

この「適切に」という部分を、経営者、人事担当者の皆様は、

短期で回答を得ようとする傾向があります。

だからこそ中長期経営戦略とリンクさせて育成を考えてみてください。

1日や1週間の研修で、10年後の経営者候補はいきなり育つのでしょうか。

自分の仕事を今より発展してくれるだろう後継者は、

日ごろ現場の取り組みの中で育つのだと思います。 

緩急をつけて、個の成長を見守り、促す。その成長を適正に評価する。

これからは、会社という競争原理が働く場でも

人間が人間を育てる原点回帰がすすむ、と思っています。

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 代表・鈴木孝枝のコラム 「ウェルビーイングという考え方」

 2015/1/27

 

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最近、「ウェルビーイング」という言葉が人事の世界でもよく聴かれるようになりました。

WHO(世界保健機関)が「健康」を定義する記述の中で 「良好な状態(well‐being)」として用いられたのですが、

そもそも、当初は福祉的要素主体の社会的弱者救済イメージが強でした。 

しかし、このところ、会社生活において

「メンタルヘルス」「ハラスメント」などの課題が大幅に増えてきたことが原因となり、

人間的に豊かな生活の実現や、人権を保障するということに対して、

ウェルビーイングという言葉を使うことが多くなってきました。

 「働いているけれど、人間的な生活が送れない=長時間労働・多重業務」  

 「働いているけれど、人権が守られていない=各種ハラスメント・ミスコミュニケーション」 

このような課題に対して予防・啓発といった側面から、

問題の発生や深刻化を避けるための意味合いとして捉えられるようになってきたようです。 

正直、この日本で自分の生活において、良好な状態を維持するには、

自らの働き方や、それを共に支え合う関係性構築に対して、

かなり鋭い洞察力と実行力をもち、様々な段階で改善、断捨離を繰り返し行う必要があるのが事実です。

昔ならば、人生のプロセスの中で、これを支援してくれる人と出会える機会がありました。 

それが、先輩、上司に当たる人たちです。

しかし、現在は多くの人々が感じている「上司不在」という現実があります。

個々人の生活を考え、不要な情報を切り捨て、人間関係を精査してくれる

フィルターになるような上司、先輩が、残念ながら続々と戦線を離脱(退職・定年・転職)してしまっているからです。

通常、このような相談にのってくれるのは、中間管理職という立場の人。 そして、この頃は、

 「働いているけれど、人間的な生活が送れない=長時間労働・多重業務」  

 「働いているけれど、人権が守られていない=各種ハラスメント・ミスコミュニケーション」 

をまさに現場で上下に挟まれて経験している人たちです。

プレイングマネジャーでなければならず、人事に目がいかない。

上層部はポストが詰まっていて、仕事は何でも下りてくる。

仕事のスタイルが変わっているのに、上司が理解できない。

部下とのミスコミュニケーションが多発したり、労働削減がなかなかできない。

予算、部門資料、報告書と書類が後から後から追ってくる。

当然、このまま走り続ければ、

「メンタルヘルス」「ハラスメント」といった課題を引き起こす要素になるのです。

本当の現場は、ウェルビーイングという言葉すら、遠い国の言葉になりがちかもしれません。

とはいえ。

 

せっかく、耳にしたこの言葉をあなたの生活の中に少し入れてみましょう。

それには、良好な状態を手にするには、どう在りたいかを考えなければなりません。

この「きちんと考えること」こそが、少し取り入れることに繋がります。

ちなみに、考えを熟成するには、一人の時間、対話の時間、学ぶ時間が必要です。

こういう時間の創出が出来ないまま、過ごしてしまうと、あっという間に2-3年経ってしまいます。

今年は、いままでのスピード感に「疑問」をもったり、

仕事の進め方に「行き詰まり感」を持ったりすることが多くなるはず。

そういう時こそ、客観的な目を持つ頼れるパートナーや、

相談者がいる人ほど、良好な状態をいち早く整えることが出来ます。

私は、自分にとって大切なものは「ディスカウント」「FREE」ではなく、

時には、価値あるものにはきちんとお金を払うことで得られるように思います。

大切な情報は買う時代になりました。 

今年は、ウェルビーイングを意識して今の事業を眺めてみませんか? 

いつでもご相談をお待ちしております。

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  代表・鈴木孝枝のコラム 「世の中は右往左往の1年。気持ちはモコモコゆったりで。」

 2015/1/23

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経営哲学の一環として九星を学ばれている

年始早々、時代の潮流にすでに乗ったクライアントから、

今年の流れを伺いましたので、シェアいたします。

今年は乙未(きのとひつじ)。

世の中は「乙」という字にみられるように右へいったり、左へいったりと右往左往するようです。

日本経済も円安、続く増税予定や、物価上昇、アベノミクスの影響で、様々なことが決まったり、覆されたり。

世界的に見ても、アメリカ、中東、ヨーロッパなどでも、安定した流れは生まれにくい1年になるようです。

また、「未」という字は、木の上に、十が重なっており、

木が生い茂り、前が見えにくく暗くなる=未来が見えない。という意味があるそう。

すなわち、混沌とした世の中で先が見えにくい1年になるということ。

どうも、何事も我慢の一年になるようですね。

「我慢!?結構もうしてるのに・・・」なんて、溜息が聞こえてきそうですが、

こういう時は発想の転換が必要です。

先が見えないと「漠然とした不安」が心に染みわたります。

しかし、怖くなる気持ちを、まるでジェットコースターに乗る前の、「恐怖とワクワク」の混同した気持ちに置き換えて。

外的要因に引きずられないよう、心はヒツジ並みにふわふわのクッションで、

自分と近くの人を暖め、緩やかな気分をご提供する。そんな一年にしてはいかがでしょうか。

ビジョン設定や、中期計画で3年先、5年先を見据えるといいますが、

様々に確実に用意をしていても、明日のことはどんな人でも「不確実」です。

そんな時こそ、足掻かない。足元をコツコツ。地場を固めるチャンスです。

ビジネスの現場で良く登場するマトリクス「緊急性x重要性」の第二領域、

「緊急ではないけれど、重要なこと」にしっかりと軸足を置き、

なかなか先は見えないけれど、見えていることをおろそかにしないのも本当に力を発揮する時の準備が必要です。

・体調管理を万全にする

・学びたかった講座を受講する

・資格試験を受ける

・家族との時間を定期的に確保する

・自分の習慣を見直す・・・etc

いつでもやれるからこそ、やらないのが、この第ニ領域です。世の中の価値観がどんどんと変化しています。

価値が変化すれば、あなたが提供するサービスの、業務の価値も意味合いが変わります。

時代の潮流を良く見て、乗り遅れないようにするには、

今年は「世の中は右往左往の1年。気持ちはモコモコゆったりで。」と

意識して過ごしてみてください。

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 代表・鈴木孝枝のコラム  「完璧をめざすより、まず終わらせろ」

 2015/1/14

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先日戦友からリマインドされた言葉をあなたにもシェアしたくなりました。

それは、ありとあらゆる仕事が後手後手に回り始めた時のこと。

30代半ばまでは、力技で何とか乗り越えてきたものの、

どうしても踏ん張りが効かない、というか、そこまで力が出ない、という状況に陥ってました。 

 

目の前にある仕事は「やってしまえば、あっという間に出来るもの」ばかり。

ただ、1つ1つは手をつければそれなりに時間がかかり、積み重なれば今日も寝る時間がない・・・

仕事のメールに返信を打つのも、確定申告の書類を整理するのも、

企画書を一本書くのも、携帯の電話帳を整理するのも、

一つ一つは簡単でも、期限が短くなると、どれも手がつかない。

さらにそこに追い打ちをかけるのが「質の担保」をしたくなる、自分への枷。

完璧主義とまでは行かないものの、妙なプライドが邪魔してきます。

どうせやるなら、いいものを。次を考えてより効率・効果的に結果を出しておきたい。

と思うと、手が抜けなくなる。

すると、周囲にも仕事を回せず、抱えて仕事が更に遅くなる・・・という悪循環。

 

そんな時、ビジネスでもバリバリと活躍している戦友から、

「完璧をめざすより、まず終わらせろ」という言葉をプレゼントしてもらいました。

これは、フェイスブックの最高執行責任者(COO)であるシェリル・サンドバーグ氏が書いた、

「LEAN IN(リーンイン)」の一節。

『身を粉にして働いたし、休みも返上して働いた、もう、もう一杯だ!』と、

有給も取らずに最後の最後まで仕事に献身し、燃え尽き症候群になってしまう前に、

在る程度のところで手打ちできる自分を育てることの大切さを言うようです。

確かに、仕事によっては片目をつぶる時も必要ですよね。

そして自分がとらえている「完璧」という水準は自己満足以外の何物でもありません。

 

私も20代の頃、メンターに言われたのが「未完了を完了にしよう」という言葉でした。

どちらの言葉も、やらずにモヤモヤするより、

とりあえず、目の前から一旦なくしてしまおう!と、心に平安を取り戻す小さな一歩を教えてくれました。

「完璧をめざすより、まず終わらせろ」

ちょっと仕事、プライベートで一杯一杯なあなたにも、お贈りしたいと思います。

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  代表・鈴木孝枝のコラム  「諦めると業務改善が上手くいく理由」

 2015/1/10

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仕事の現場でも、新たな環境や、立場の変化などで

今年大きなチャレンジをされた方も多いと思います。 

さて、ある程度の立場になると自分でも様々な采配を振るえるようになってきますが、

そこには「責任」も伴ってきます。 

若手や女性登用で企業のハードルが高いとされているのが「管理職登用」。

  

 「課長になったから、給料上がっていいね~!」とか

 「部長なんだから、何でも自分で決められるでしょ」とか。

 「部下にどんどん任せてしまえばいいんだよ」とか。 

・・・いえいえ。 

今は、中間管理職になれば、残業代カットで結果、

給与は下がり、責任は増え、様々なハラスメントやメンタルヘルスは複雑化し、

そのプレッシャーは昔の昇格と比較にならないほど、精神的なストレスを与えられると言われています。

今の日本における中間管理職の年齢層は30代半ば~40代。

この年齢に相当する人たちは、ほぼバブル崩壊後に社会人になり、

学びも、仕事内容も、様々な面で自分で頑張らないと形に出来ない時代を過ごしています。

古き良き時代、先輩がしっかり教えてくれたスタイルは既になくなり、

一人で立ち向かわなければならない。 

すなわち「昇進」に夢を感じず、数字だけを負わされ、

仕事にやりがいを感じない環境に置かれている人が多くいるのが、

このハードルの高さを更に引き上げているように思います。

経営側と、任命された側での「役職」が担う責任範囲や、仕事の仕方で

それぞれが求める期待値のレベル相違がよく問題としてあがり、

私自身ご相談を良く受けるのですが、、、。

私の主観ですが、この問題、

管理職登用の際に、大切なポイントを引き継がないまま、

役職を与え、現場に丸投げするパターンが多いように感じています。

大切なポイント。それは「仕事の仕方を変えるように促す」ことです。

なぜなら、関わる事柄が格段に複雑になり、

一緒になって解決する仲間づくりが今までと同様には出来ないからです。

仕事が10年前より細かくなり、品質をさらに求められるようになり、

出来る人・プロフェッショナルが育っていない状況になり、どんな状況でも連絡がつくようになり、

数字が瞬時に出てしまうことでプロセスをみてもらえなくなり、

その仕事を今やっていない上司が自分の古い経験値だけで文句をいうようになり、

部下がメンタルヘルスになり、事務員が就業中にLINEやネットショッピングで遊んでいたり、、、

こんなことが同時進行で日々起きているわけです。

想像しただけで疲れちゃいますよね。

まじめに一人で頑張って来ていても、いずれ「無理」が来ます。

それがこの中間管理職に上がるタイミングにちょうど重なるのです。

そこで、この解決の方法として、私がアドバイスしているのが、「諦めること」なのです。

「諦める」というと、一瞬聞こえが悪いかもしれませんが、

私の言う、諦めるという意味は、自分の器の大きさを明らかにすることです。

それは、自分で出来ること、やれること、を明確にし、

出来ないこと、やれないこと、を諦めて人に託す、人に任せるチャレンジをはじめることを指しています。 

 

 

心配だから、全部の仕事の進捗を自分でチェックする。

上が気に入るまで徹夜して資料作成をし続ける。

部下のメンタルヘルスを気にして、奔走する。

管理職になれば、当たり前でしょ、と言われている業務をもう一度見直してください。

当たり前は、時に業務改善をする上で大きな大きな壁になります。

私は、業務改善や、しくみづくりのお仕事を頂く際、

企業の中期計画を見据えて、大きな手術をすべきか、自然治癒にするかを見極めることにしています。

 「もうお手上げ!誰か、助けてほしい!」と思ったら、

是非一度、ご相談くださいね。 諦めるポイントを、一緒に探すお手伝いをさせて頂きたいと思います。

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 代表・鈴木孝枝のコラム 「研修内製化で思わずハマる落とし穴とは?!」

 2014/12/18

 

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2016年以降、顕著に労働人口が減っていくのを見越して、

来年からは良い人財の争奪戦が新卒・中途ともに始まる予感。

そして、社内にいる人財をより成長させようと、多くの会社で研修導入を検討・実施されています。 

ここ2,3年で良く聞かれるのは「研修の内製化」。

人事部や人材開発部などにいらっしゃる方が講師となり、

社内の研修を企画・設計・運営・実施と、全てのプロセスを担うケースが増えています。

研修を請け負っている弊社がいうのも、なんですが。。。とても良いスタイルだと思っています!

現場直結の事例も使えるでしょうし、共通言語も使いやすい。社内調整がメインとなるので交渉も片側のみ。

そして、何と言っても会場費や、研修の外注費がコスト削減できます。

が、しかし、思わずハマる落とし穴を見落としている方が多いのも事実。

陥るポイントとしては・・・

1.講師の力量が足りない

2.講座設計のノウハウがない(どこかの研修を焼き直して使うケース多発)

3.内部研修であるが故の非日常感が出ない

4.研修内容のブラッシュアップが難しい

5.本当の意味での費用対効果が見えない

 

この課題が浮かび上がる背景には、作った研修でその部署が稼げるほど、

ブラッシュアップされる環境が常に無いから、と言えます。

例えば、講師役に任命された方であれば、自らが研修を受け、

それを肥やしにして社内や社外向けにプレゼンや講義を行っている人であれば、

力量問題はいずれ解消するはずです。

が、プロからのフィードバックを受ける機会が無いと、

改善や修正が出来る機会もないため、自己評価でのレベル把握をする場合がほとんどのようです。

しかも、講師業は実はかなりの体力勝負。

通常業務にプラスするとハードワークであるのは事実ですね。 

講座設計については、五感、理論、実践、スキル、ワークの種類・多用さなど、

これも簡単なようで、多彩な経験が必要。 運営も、テキスト、スライド、ワークシートに会場設営と、

1イベントを運営することと変わりは無いため、その準備時間には多大な時間を割くことになります。

ブラッシュアップの機会設定は年に1回になりがちだし、

本当の意味での費用対効果、すなわち、「効果」をどう定量化するのかも、悩みどころ。

 

対外的な費用は既に目に見えてカットされているわけで、

あえて、内製化することで違う効果が生み出されたという事実が重要になるからです。

研修内製化を上手くやるとっておきのコツは、1つ。

「プロに内製化のプロセスを手伝ってもらうこと」 もう、圧倒的に早いです。

そして、1つパターンを覚えてしまえば、後は応用をすれば良いだけです。

 

研修一つ、プロジェクト一つ、なんでも自己解決しようとすると

時間ばかりがかかってしまうことが多くあります。

丸投げする研修に意味がないと感じているあなた。

・・・でも、どうやって形にすればよいのか分からないあなた。 

これからの時代、苦手な部分は得意な人に任せ、

自分は自分の得意分野を伸ばすことを大切にする方が、より成長・発展することが出来ます。

まずはプロへ相談することから始めてみるのをオススメします。

あ、もちろん、弊社でもご相談喜んでお受けします!

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 代表・鈴木孝枝のコラム 「世界男女平等ランキング、北欧諸国が軒並みトップ入りする理由」

 2014/11/29

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男性も、女性も、様々な場面で「差」がない状態。平等であることが大切なのだ!

という考え方を定着させるために最近ではあらゆる労働市場で女性登用が進んでいます。

今年の世界経済フォーラム、2014年10月28日に発表された「世界男女平等ランキング」では、

日本は142カ国中104位と、まだまだ先進国の中では低い順位。

一方、1位アイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデン、5位デンマークと、

北欧諸国は例年通りトップクラス。

では、どんな所で「差」がないのか、

私が実際にデンマークでヒアリングしたお話しをちょっとだけ紹介したいと思います。

まず、「職業の選択」について。

日本で男性しか就けない職業、女性しか就けない職業、というと思い当たるものがあるのではないでしょうか?

身体の構造上、体力の問題や慣習などで「男性のみ」「女性のみ」という職業が現実に存在しています。

ある学校の先生に「デンマークは男女差がないと聞きますが、例えば男性にしかなれない職業があるのでは?」と伺うと、

「例えば何が男性には出来て、女性には出来ないと思うのですか?」と苦笑されながら返されました。 

煙突掃除とか?とび職とか?・・・うーん。

考えてみると、「職務内容」としてみれば殆ど差はなさそうです。

実際の現場としては、男性が多い、女性が多い、という比率差はあるようで、

男性だから、女性だからという理由で「職につけない」という不平等はない、というのが実際のところです。

そして「働く意識」について。

約60年昔、専業主婦が家庭を支え、

夫は外で稼ぐスタイルが普通だった北欧も今では専業主婦、という存在が稀有になっています。

そう、誰でもが働くのが常識。

銀行勤務、現在マネジャーをしながら、20歳、17歳、10歳の3人の子供を育てている42歳の女性にこんな話しを聞きました。

「専業主婦ってどう思いますか?子育て、自分でしたいなぁと思ったことは?」すると、彼女はこう言ったのです。

–「この国で専業主婦は、白い目で見られるわ。

私個人の意見としては、子供は小さいときは長く自分で育てたいと思ったけれど、そういう慣習がないし。

じゃ、働くことにマイナスイメージか、というと、そうではなくて、

せっかく学校を卒業してるんだから、働かないともったいないでしょ。

資格もあるし。あんなに勉強したんだから、活かさないと。働かない理由がないわ」

専業主婦が白い目で見られる環境・・・それが北欧には存在します。

女性の自立・経済的な自立、そして税金を払う義務と権利、という考え方が、

社会で当たり前になっているからこそ、 このようなスタイルが確立されているのでしょう。

男女平等が進むには3つのポイントがあると言われています。

「女性の意識改革」「男性の支援」「社会制度の整備」(小島ブンゴード孝子氏による)

北欧は所得税や約50%、消費税は25%と、高税で有名ですが、

その分、「還元率」が約60%と言われるほど、自分の生活に戻ってきている感覚があるそうです。

  

日本で配偶者控除撤廃、各種税率アップなどが2015年には議論される予定。

  

社会制度の整備を先に推し進めるのもいいのですが、

誰でもが働ける環境を作り、根本的に労働に対する意識を変えることも地道に取り組む必要がありそうです。

あと10年もすれば、日本も必然的に男女平等ランキングはランクアップしそう。

日本は日本らしい文化もあり、独自の男女平等の在り方が生まれてくると思います。

国内の労働力が低下するのは既に見えている未来なので、

「職業選択の自由」と「働く意識」については、お題目ではなく、

現実となっていく取り組みが実現するような社会づくりが必要になりそうです。

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 代表・鈴木孝枝のコラム  「共感できる仕事を選ぶ時代へ-2015年の転換期を読み解く」  2014/11/13

 

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WEBで配信されるニュースに、来年度以降の採用動向が増えてきました。

中途採用、新卒採用ともに、売り手市場に変化しつつあり、採用担当者は

市場動向をみながら、どのように人財へリーチすれば良いのか頭を抱えているのではないでしょうか。

私自身が仕事を通して感じるのは、

2015年を境に、今までの就活・転職の方法に大きく変化が起きる、ということです。

というのも、売り手・買い手ともに、採用市場に大きな変化が訪れるからです。

2016新卒に関しては、近年、どんどん早まっていた就活スケジュールが、

来年から3月エントリー、8月選考開始が標準となりました。

■新スケジュールイメージ

3月ごろ:各種就職情報サイトで採用情報などが解禁

4月ごろ:企業説明会(早ければ内々定出しスタート)

5月ごろ:エントリーシート、選考開始(筆記試験、グループディスカッションなど)

8月ごろ:内定出し開始

※上記スケジュールはあくまで目安です。

これに伴い、復活傾向にあるのが「リクルーター」の存在。

OB/OGが、デキる学生に早々にアタックを開始し始めており、バブル期にあった

接待的な歓迎モード演出も復活傾向にあります。そして「インターンシップ」導入企業の増加。

やり方が分からない・そんな暇はない・・と、いままで重視していなかった企業も、

今年から早期に学生との接触が出来る機会創出になるようにと、導入を決定。

「リクナビ」など大手就活サイト3社のインターン募集掲載企業数は延べ4645社、

前年の1.6倍に達しています(6月1日時点、エン・ジャパン調査より)。

特に理系・研究開発関係の学生は「青田買い」対象。

一方、中途採用については、バブル崩壊期に就職できなかった人財が、

来年度以降の女性活躍推進等で復活するチャンスを得ることになります。

また、いわゆる働き盛りである30代~40代前半は、団塊ジュニア層が

ポストを空けないため、ライフプラン上、今一度、自分の働き方について考え直し始める最終時期に突入。

約10年~15年近く転職市場に出てこなかったのですが、動きが出てくるのではと言われています。

次の職場では「お金」に次いで、「やりたい仕事」を選ぶ傾向にあり、

実力も、人脈も持った人はみずから働く場を形成しようという動きもあります。

セカンドキャリア、ダブルワークも認知度が上がってくるでしょう。

これに伴い、企業側の中途採用の手法が従来型ではなく、新しいスタイルへと変化。

母集団形成も、「企業名で人が集まる」のではなく「事業内容に人が集まる」

共感マーケティングを重視した採用活動に切り替えた会社も出てきました。

売り手市場に変化してきた中で、感じるのは売り手側の「私を見ていますか?」というメッセージ。

あなたがいいのだ、という買い手側のアクションが「紋切型の定型文」であると、

あぁ、システム使ってるのねと、見破られてしまいます。

口コミが最強のマーケティングツールと言われていますが、

いよいよ採用の現場にも、システム重視からアナログ重視のコミュニケーションスタイルが戻ってきたようにも思います。

いい人を採用したい。それはどの企業でも同じこと。

2015年、新しい動きが一気に労働市場に現れるこの転換期に、

いい人に共感してもらえる半歩先を歩ける準備ができているかどうかが、

会社にとって、あなたのチームにとって大切なポイントになりそうです。

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 代表・鈴木孝枝のコラム 「キャリアプラン:大きな組織で働くか、小さな組織で働くか」  2014/9/27

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今、社会で働いている40~50代の多くは、

就職活動時に「大手や一部上場企業で働くと勝ち組だ」、という時代に就職をしている人たちだと思います。

そこには、20歳~60歳の約40年間という働く時間をどこで費やすか、

また、労働の対価や福利厚生、退職金といった付加価値が担保されるか、

といった価値観を重視する傾向があったからです。

しかし、たび重なる不況・クライシスで、長時間労働での生産性は担保されず、

年功序列の崩壊、そして、人間関係上のコミュニケーションが密でなくなり、

「結果・数字重視」の評価制度などでメンタルヘルス問題は比例して増えてきました。

やりがいのある仕事、腹を割って話せる仲間、成長・評価を実感できる仕事環境、といった

自分のモチベーションを上げてくれるような条件も、

いつの間にか、やらなければならない仕事、腹を探らないといけない相手、

成長・評価は正当とは感じられない仕事環境に、誰かが変えてしまったようです。

この「誰か」という言葉。これを多くの人は「会社」と呼びます。

会社を変えるにはトップが変わらないと変わらない。そう、皆さん仰います。

そして、その変わらない理由を伺うと・・・

大きな組織で働いている人は「大企業病」だとか、

「組織が大きすぎて動きが遅く、変えられない」という言葉を聞きます。

一方、小さな組織で働いている人は「慣習」だとか、

「組織が小さいから、一人で動くと目立って変えられない」という言葉を聞きます。

どちらも、結果は同じことを仰るのです。

これは、厳しいようですが、私は「身・口・意」がバラバラになったまま、

長年過ごしてきた人ほど、仰る傾向だと感じています。

社会に出た時から、年数を経ていく間、不当な環境に置かれ続ければ、

誰でも「よし、変えていこう!」「チャレンジしよう!」という思いが打ちのめされ、

「どうせ・・・」とひねくれてしまいます。

また、「責任取れないよ!」とその環境からはじかれないように防御するようになります。

すなわち、大きな組織で働こうが、小さな組織で働こうが、

そこの環境下に染まりすぎない、自分らしさを確固たるものとして構築する強さが必要になるわけです。

今、そこから飛び出せ!今がチャンスだ!と言われた時に、自分が飛び出す元気があるか。

今、そこにいるんだ!今がチャンスだ!と言われた時に、とどまれる勇気があるか。

どちらも、組織の大きさではなく、「働き方の価値観」に寄るのだと思います。

そこには自分に対して自信を持つことが大切です。

どこでもやっていける、という自信。なんとかするぞ、という強いメンタル。行動できる健康的な身体。

自分の人生に、「あぁ、どん底だ」と思える瞬間はいくつかあったと思いますが、

そこから立ち直るのには逆境復元力(レジリエンス)が求められます。

社会生活の中、約40年の時間があると考えれば、

この3つのように、復元力は手に入れられるものだと思います。

大きな組織で働くこと、小さな組織で働くこと。

自分らしく働ける環境が「ここにある!」と思えるか?

それこそが自分自身に対して、組織の大きさがどれだけ関係しているか、

最初の問いになるのではないでしょうか?

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 代表鈴木孝枝のコラム 「キャリアプラン:働き続ける上で最も大切なこととは?」  2014/9/27

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働き続ける上で、最も大切なこと。・・・それは「健康」です。

誰もが当たり前だと思っているのですが、実際にはかなり

身体を酷使しているのが日本社会の現状です。厚労省の平成22年国民生活基礎調査では、こんな結果が。

『悩みやストレスがある者を年齢階級別にみると、男女ともに「40~49歳」が最も高くなっている。

「自分の仕事」は30代から50代で男女差が大きく、

「収入・家計・借金等」は男「50~59歳」、女「40~49歳」が最も高くなっている。

「育児」、「子どもの教育」は、特に30代、40代で男女差が大きく、

「育児」は女「30~39歳」、「子どもの教育」は女「40~49歳」が最も高くなっている。

「自分の病気や介護」は男女とも年齢階級が上がるほど高くなっており、

「家族の病気や介護」は男は年齢階級が上がるほど高くなっているが、女は「50~59歳」が最も高くなっている。

「家族との人間関係」は、男はほぼ横ばいだが、女は40代、50代で高めの傾向があり、

「家族以外の人間関係」は、男より女が高く、年齢階級が上がるほど低くなっている。』

(厚労省HPより抜粋 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/3-3.html

上手なバトンタッチが必要な50代。

働き盛り、といわれている40代。

一生懸命身を粉にして働いている30代。

右も左も分からず、しかし先に向かってまっしぐらな20代。

働く環境の中には、様々な世代が混在していますが、

どの世代にも働く上で大切なのは健康、これが基本です。

しかし、実際には、「休めない」「休むと不利になる」という見えない圧力によって

身体に無理をさせる傾向が多くの働く社会人にみられます。

落ち着いて、よくよく考えてみると、長い人生でこの先のキャリアを考える時に、

一番ベースになるのは「働ける身体でいること」ではないでしょうか?

やりたい仕事、チャレンジしたいこと、きっとたくさんあると思いますが、

心身ともに健康な身体でないと、違う条件が付与されてしまいます。

特に30代~40代は、マネジメント職に就く人も増えて、

業務効率化を進めている人もいるかと思いますが、

このあたりで、自分の健康についても見直してみてください。

心が疲れていると、溜息が増え、思考はマイナスに入り、背中が丸くなっていきます。

身体が疲れていると、体中が重くなり、思考が択一になり、イライラし始めます。

私はプロジェクトを始める時に、「健康的に、プロジェクト成功を目指しましょう」とメンバーに伝えることにしています。

過酷なプロジェクトであればあるほど、この「健康的」という一言が軸となり、

睡眠不足や、心のストレスを発散するように気を配ります。

自分への負荷も、もちろんコントロールすることが出来るようになります。

人間、食べて、寝て、休んで初めてクリエイティビティが発揮されるのですから、

自らの働く環境を整える上では「健康であること」にもう少し重きを置くようにしていく日本社会であってほしいと思います。

余談ですが、先日開催したワークシフトプレイススペシャルイベントでも

登壇して頂いたデンマーク人は、余暇をどういう風に過ごすかが重要課題であり、

「自分を大切にする」ことを本当に念頭に置いた社会づくりが基盤となっています。

だからこそ、世界一幸せな国、で有り続けられるのかもしれません。

そろそろ「スポーツの秋」「読書の秋」といった「○○の秋」のシーズンに突入します。

具合が悪くなって支払っている年間医療費分を、是非自分のストレス発散のために使い、

心身ともに1年を健康的に過ごしたいものです。

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 代表鈴木孝枝のコラム 「現職の賞味期限はいつ?一生働くために必要な才能とは」  2014/9/9

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今の仕事、楽しんでますか?

このまま一生続けても後悔しない自信がありますか?

社会に出てから、男性は、32歳、35歳、42歳、女性は28歳、36歳、40歳。

かなりの人が、この年齢を迎えるとキャリアプランで悩むそうです。

「私はこの仕事を続けていていいのだろうか」とか、

「今のままでいいのだろうか。動くのは、今なのではないか」と。

私の仕事柄、転職回数ゼロの方から、いわゆるジョブホッパーまで、

様々な経歴を持った方から、キャリアの作り方や独立支援で

相談を受けることがありますが、その中で「私はこの仕事が最高に楽しい!」と、

いわゆる「天職」を見つけている人は少ないように感じています。

ちなみに、天職と言うと、「職人」のようなイメージを受けるかもしれません。

私は、天職とは、自分らしく楽しく生き生きと働ける職であると考えています。

すなわち、天から与えられた職種、というイメージです。ですから、

「人を喜ばせるのが大好き」

「細かい作業を延々とやっていると気持ちいい」

「大人数で何かを成し遂げると気持ちいい」

「心が穏やかな環境で時間を気にせず作業するのが最高」

「何も考えないで身体を動かしている時が一番幸せ」といった、

その人なりに、自分らしさを活かせる状況が担保されている職業であれば、

それがどんな職種でも天職になりうる、とも思っています。

この「自分らしさを活かせる」ということは、実はとても重要なのにもかかわらず、

誰にも教わってこなかった多くの日本人は、

せっかく育ててきた自分らしさを横に置いて、学歴、給与、会社の規模、周りからの評価などで、

就職先・転職先を決めていきます。

そして、年齢が過ぎると一旦入った会社を辞める勇気が徐々にそがれ、

やりたくない仕事をやりつづける勇気が鍛錬されていき、、

ついには、「私の人生ってこんなはずではなかった・・・」と溜息が出てくるようになるのです。

残念ながら、将来、いざ自分の職がなくなる=賞味期限がきれてしまうことになっても、

自分の活かし方を知らないがゆえに、次の仕事を探すor創りだすことが難しくなってしまうのです。

この(仕事の)賞味期限の切れ方は様々です。・年月日(年齢)

・職種の需要度(社会の需給バランス)

・新しい働き方(仕事内容と働き方のブラッシュアップ)

そこで、注目して頂きたいのが「あなたの才能」をきちんと把握するということ。

そしてその才能の活かし方は、実は自分だけで活かそう、とするのではなく、

周りに活かしてもらえると輝きを増してきます。

だからこそ、周りと繋がってお互いの才能を活かし合う場を共有していくことが今後は必要になっていきます。

人間、誰かが応援してくれると、不思議と力が出るものです。

とくに見えない未来に向かって不安要素が沢山ある時は特に、そういう存在が必要です。

時代の変化と共に、あなたの職種そのものが不要になることもあり得る未来。

自分らしく働くことを考える機会を、遅くても2015年までには作っていただきたい。

一生自分を活かして働くためには、

今までの常識的な考え方の路線上にはもうないのかもしれません。

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「タレントマネジメントで日本の人材育成が変わる?」  2014/8/9

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   鈴木孝枝の今月のコラム

「タレントマネジメントで日本の人材育成が変わる?」

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こんにちは、鈴木孝枝です。

 産休もあと2週間弱で終了。弊社の夏休み明けには復帰します。

 この2カ月、人財育成をメインにお伝えしてきました。

 

 というのも、今年度に入ってからより強く感じているのは

 「今までの人の育て方では、もう課題や困難を乗り越えられない」

 とひしひし感じているからです。

 アベノミクスの3つの矢が放たれて、成長戦略とともに

 日本の経済の在り方が徐々に変化する時代となり、

 今はまさに変わり目の最中にいます。

 どんな時代にも変化に柔軟な人が生き残り、

 時代に合う価値を提供できる人が必要とされてきました。

 では、あなたが未来の社会に必要とされるには、一体何が必要なのでしょうか?

 思わず、語学力、問題解決力、プレゼンテーション力といった

 スキルに目がいきそうですが、

 実は、最近注目されている誰でも1つは持っているでろう、ある能力に注目が

 集まっています。それは「キラリと光る才能」。

 これまでのコラムでも何度か触れましたが、多様性やグローバル化が

 身近になった今、個人の力や能力差というのはより際立つようになってきました。

 

 タレントマネジメント、という言葉がよく聞かれていますが、

 まさに時代は「個」の力に委ねられ始めています。

 では、あなたの才能って何でしょうか?

 得意・不得意は頭では分かっていても、自分の才能を知っているかどうかとは

 また意味合いが違いますよね。

 例えばコミュニケーションも才能の一つです。

 多様な人に合わせて、様々なコミュニケーション手法を意識することなく

 変化させ、上手に場を形成することが出来るひと、あなたの周りに

 いらっしゃいませんか?

 また、達成感も才能の一つ。

 どんな小さなことでも目標設定し、とにかくやる。

 今日はお昼にうどんを食べる!といったことでもなんでも目標設定できる

 ことも才能です。

 さて、個人が集まればチームになります。

 そうすると、育成をしていく場を構成している環境も気になりますよね。

 マネジメントする立場ならば

「うちのチームには、どんな才能を持つ人がいるのかな?」

 と確認することも大切な視点になってきます。

「どんな才能があるかわからない・・・」こんな疑問には、

 数分で個人の才能が判別できるサーベイが様々開発されています。

 上手に使えば、チーム別、階層別など組織傾向を読み解くことも簡単!

 弊社でもこのツールを一部使い、

 タレントマネジメントとチームビルディングを組み合わせた

 日本で初めての研修プログラムをこの秋にリリースします。

 新しい付加価値を生む個人の才能を大切にすると、

 人財育成も取り組みが変わります。

 人財育成は、学校教育のように単位を取れば習得とみなす、といった

 一律で出来るものではありません。

 真っ白いキャンパスにじっくり絵を描くように、

 未来(思い)を見据えて現場と共創することが大切です。

 それにはあなたの会社がどんな人財で構築されているのか、

 現状(現実)をきちんと把握することから始めましょう。

 そうすれば採用ミスマッチも育成ミスマッチもグン!と減少します。

 人財に関する様々なトラブルは【物心ともにストレスのもと】。

 時代の変化と共に、過去の育成方法から新しい育成方法へと変化しました。

 「個人の力に注目される時代に変わった!」と気づいた人から波に乗れる!

 と私は確信しています。

「研修プログラムは会社の未来に向けた戦略に合っているか」  2014/8/1

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   鈴木孝枝の今月のコラム

「研修プログラムは会社の未来に向けた戦略に合っているか」

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新入社員の研修も終わり、そろそろ現場でのOJTがスタートしている時期ですね。

 皆さんの職場では、彼らはどんな活躍をするのでしょうか。

 ところで、人がグンッ!と育つには3つの環境が必要だと言われています。

 1.人間関係(職場にお手本となるロールモデルがいるか)

 2.仕事の内容(出来ることよりも少し上のプラスの負荷がかかっているか)

 3.給料(業務内容に対して、会社の業績と期待値が反映されているか)

 ワークライフバランスも大切ですが、

 私個人的には、新人時代(20代前半)は「苦労は買ってでもしろ」に大賛成。

 なぜなら、仕事が人の様々な能力を伸ばしてくれるからです。

 交渉力も、対話力も、思考力も、問題解決力も、

 全て仕事上で悩むからこそ、身につきます。

 一方、中堅になってくると、抜きどころを知っているので、

 同期との差はここで分岐点がやってきます。

 これは私の持論ですが女性は28歳、男性は32歳頃に

「このままでいいのだろうか」と多くの人が悩む傾向にあります。

 一方、会社側はこの年齢の人財に対して

 中長期戦略と共に走れる人間を選択し始めます。

 会社の研修プログラムは、社員に対して、

「今のあなたに望むもの」を具体的に示しています。

 会社がグローバル化を目指すなら、

 TOEIC奨励、拡大を目指すなら財経、マネジメント。

 部下育成なら最近はタレントマネジメント(才能発掘)が流行です。

 対話力を深めるならフューチャーセンターも見逃せません。

 次回は「思いと現実のGAPをどう埋めていくのか」、

 ヒントをお伝えしたいと思います。

「現場と人事と経営のコミュニケーションはとれているか」  2014/7/17

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   鈴木孝枝の今月のコラム

「現場と人事と経営のコミュニケーションはとれているか」

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人事、と聞くと「秘密の部署」のイメージが強いのではないでしょうか。

人事業務は、採用、人財育成、評価、制度設計、メンタルヘルス、ペイロール等

様々ありますが、人事のやっていることがよく見える仕事で、

且つ経営と現場の距離感がよく現れるのが、「研修」です。

経営者は「売上を上げる人財が欲しい」と思っても、

現場は「連続して起こるメンタルヘルス問題をなんとかしてほしい」と思っているかも知れません。

人事はこの両方の間に立って、ニーズと会社の進むべき方向性をすり合わせながら

人材育成をしていくのが理想です。

しかし、多くの企業は「新人研修」にはじまり「階級別研修」、「年次研修」

のスタイルをプログラムそのままで踏襲しているのが多くみられます。

例えば新人教育を例にとって考えてみましょう。

ほとんどのプログラムには、「ホウレンソウ」「電話の取り方」「名刺交換」は三種の神器のように

必ずおりこまれています。

でも、今のあなたの会社にとって必要な新人教育は

昔ながらの「ビジネスマナー」や「基礎教育」だけでしょうか?

「教育」という点でとらえると、現場がやってほしい事前教育は、

電話の取り方や名刺交換が抜群に上手い新人よりも、

コミュニケーションの取り方や、レポート作成などのポイントがズバリ!

的を得ている新人を育てるものの方がしっくりくるかもしれません。

すなわち、今は即戦力的な部分と、多様性に適応する柔軟性が求められているのです。

ところで最近、タレントマネジメントというキーワードが脚光を浴びています。

ご存知ですか?

タレントマネジメントとは、

『従業員が持つタレント(英語で「能力・資質・才能を意味する)やスキル、

経験値などの情報を人事管理の一部として一元管理することによって

組織横断的に戦略的な人事配置や人材開発を行うことをいいます。』

参考;『HRプロ』https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=17より

この考え方は、研修プログラムを考える上でも大切なフィルターになります。

その会社、その部署などが求める、即戦力且つ個人の能力を活かした取り組みを

戦略的に行うことで、これに合わせて研修内容も「個」の能力を伸ばす、

見極めるものになるからです。

「そんなこと言ったって、研修ってどうやって選べばいいかわかりません・・・」

という声が聞こえてきそうです。

そこで「会社が育てたい人財育成」研修プログラムを選ぶ際に

簡単なポイントが3つがありますのでお伝えしますね。

1.一番売上が上がっている部署の部長と課長に、5年後に売り上げを10倍にすると

仮定して頂き、どんな人材が欲しいかヒアリングする

2.5年後の会社の階層別人員構成をピラミッドで表してみる

3.パッケージ研修か、カスタマイズ研修か、トップ層の好みを確認する

この組み合わせをヒントにしてみてください。

研修選定と聞くと、「面倒くさいな」と思われがちですが、実は研修は会社の投資。

研修担当者であれば「自分の思いを具現化する」チャンスです。

是非、人事のあるべき論に寄らず、よく経営者と現場の声を聞き、

会社の未来に向けた事業戦略と人事ニーズを合致させてみてくださいね。

「人材が伸びない阻害要因は何か」  2014/7/7

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   鈴木孝枝の今月のコラム

  「人材が伸びない阻害要因は何か」

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  ある会社の社長から、

「新事業が多発し、社員を増やそうとしているが定着せず、

 マネージャー層にしわ寄せが発生し、

 クライアントにも人間関係のトラブルが多発しはじめて困っている」

 というご相談がありました。

 事業が順調。いいことですよね。

 でも、ヒトの育成は事業成長や、

 現場の変化に合わせて常にブラッシュアップが必要です。

 人が育たない、定着しないという悩みには、

 私は主に次の2つの要因があると見ています。 

 ①リーダー育成のタイミングが遅い、

 ②研修企画内容と現場ニーズの不一致

 私は、人材育成とは、御社が数年後に置いた事業戦略の着地点をにらみ、

 同時に立てた人事戦略の線上で各種取り組みを実行することが

 成果にリンクすると考えています。

 研修やOJTのような「点」だけの取り組みではなく、

 風土作りや、新しいコミュニケーション手法を取り入れるなど、

 御社独自で開発をしていく必要があります。

 そして、最近のリーダー育成は、

 個人別に才能を見極めていく必要があります。

 現場を引っ張るリーダーには、リーダーシップだけでなく、

 調和をつくる能力や、周囲から信頼されるコミュニケーション力も

 重視されるべきでしょう。

 そして次期リーダー候補には「仕事」をどんどんと与え、

 壁越えや成功体験を重ねさせることが必要です。

 もちろん前回のコラムでもお伝えした通り、

 意識改革とスキルアップも同時に行う必要があります。

 「あいつは伸びない」ではなく、

 伸びない阻害要因は本人が原因なのか、

 それとも現況に何か原因があるのかを早めに見極める必要があります。

 そのためにも、一つ確認して頂きたいことが。

 御社は本質的な経営課題を

 経営・人事で共有把握し人材育成をされていますか?

 その内容は、マネジメント層にもきちんと理解されていますか?

 実はこの共有不足が阻害要因になることも。

 他社の過去の成功事例をまねるだけではなく、

 人材育成はきちんと御社独自の人事戦略にのせることが出来れば

 コストではなく、投資に変わります。

 あせらずじっくり取り組む姿勢と、

 スピーディに、かつアグレッシブに導入、実践していく姿勢。

 この2つの姿勢こそが早期の成果に結びつくのではないでしょうか。

「スキルアップの方向性を間違えないために…必要なのは意識改革か、技術の向上か」  2014/6/20

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   鈴木孝枝の今月のコラム

  「スキルアップの方向性を間違えないために…必要なのは意識改革か、技術の向上か」 

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 2014年の夏ボーナスは、

 125社(平均年齢38.4歳)の平均金額が70万5792円。

 対前年同期比で5.7%増と、

 2008年のリーマンショック後では最も高い妥結額になりました

(5月8日労務行政研究所調べ)。

 製造業・非製造業ともにプラスに転じましたが、

 この数字は東証一部上場企業が対象。

 日本全体の景気回復を実感するにはまだまだ先になりそうです。

 一方、雇用状況は売り手市場になってきており、

 企業が取り組むべきは、時代の変化を見越した「人財力の強化」が必須条件に。

 様々な経営者にお話しを伺うと、

 彼らが常にアンテナを張っているのは、

 利益向上に貢献してくれるポテンシャルのある社員の確保。

 そして、新卒・キャリア採用ともに、

 入社後は「会社にとって都合のいい人」を育てるのではなく、

「考えて動く人」を早期に育てるのが今の人材育成の傾向です。

 いい人には残って欲しい。会社として社員を大切にしたい。

 そんな思いも込めた育児休暇制度、ワークライフバランス導入などが、

 過去7年の間に随分と社会に浸透しました。

 さて、内部制度の充実に努めた過去の成果はいかがでしたでしょうか?

 

 イクメンや、女性の育休取得率の上昇などプラスの側面もある一方、

 強い権利主張や、現場の戦力が欠けることによる混乱等も浮き彫りになっています。

 実際に、制度と現実のはざまに立ったマネジメント層の苦悩や事例をいくつもみていると、

 私自身、「人を活かすならもっと先にやるべきことがあるのでは・・・」と思ってしまいます。

 それは、「人財育成計画と事業計画のリンク度調整」。

 今後御社が力を入れたい分野と、

 人財育成投資を「人」か「技術(スキル)」のどちらが先かを見極め、

 リンクさせる調整を先に行っておくことです。

 人を売りにするのであれば、

 まずは「働き方の意識改革」が先であり、

 技術ならば「他職種を請け負っても通用するスキルアップ」が先。

 人事は一般的に「この人ならやれるだろう」という

 期待値を込めて昇格や給与増を検討し発令します。

 一方、従業員側は「これをやるのであれば昇格か給料を上げて欲しい」

 と思うのが一般的な傾向。

 役職をつけても働き方における意識改革や、

 リーダーとしての中身が整わなければ、

 学級崩壊ならぬ、現場崩壊にもつながります。

 自己啓発も、新しいコミュニケーションも、

 本人が常に向上心と胆力を持たなければ習得できません。

 また、スキルに関しても言われたことを忠実に守っているだけでは、

 いつのまにか海外の安い労働力やロボットを持った競合に

 自分のパイをとられます。

 多面的な技術革新と、高い専門性を持たないと

 ボーダレスな世の中にある同業社との差別化ができません。

 そのためにどこでも通用するスキルを身につけることが大切です。

 御社がさらなる発展を目指すとき、必ず「人」は必要になります。

 その人が「意識」と「技術(スキル)」両方を携えているのは、強みですよね。

 考えて動くためには、どう考えるかを知らなければなりません。

 差別化するためには、自分のスキルをブラッシュアップさせなければなりません。

 さて、御社の大切な従業員、またあなたの部下はこの二つ、お持ちですか?

 その上で充実した制度があれば、最強だと思うのですが。

「コミュニケーションロスが経営危機につながる理由」  2014/6/7

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  鈴木孝枝の今月のコラム   「コミュニケーションロスが経営危機につながる理由」

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働きたいけど雇用先がない・・・

 そんな時代がすぐ目の前にやってきているかもしれません。

「2014年度新入社員 春の意識調査」(出所:(財)日本生産性本部)によると、

「今の会社に一生勤めたい」という回答が54.2%、最高水準を記録した

 2012年度に比べ5.9ポイント減少していますが、2014年度も高水準となりました。

 20歳で就職し、60歳まで勤めるとすれば勤続年数は約40年。

 一方、雇用側である企業の平均寿命は約23.6年(出典:東京商工リサーチ)と

 年々短くなっており、「ここの会社に一生を捧げよう!」と思っても、

 人生のある局面では会社の方がなくなる可能性があります。

 企業も生き残りをかけて、

 市場の変化に対応するために人財ニーズも多様化しました。

 外国人採用、海外オフショアなど労働市場は国境を越え、

 女性の登用もクローズアップしています。

 時代はそんな多様性を支援するため様々な職種やツールが登場しています。

 LINEなどは新しいコミュニケーション手法の典型ですよね。

 24時間IT化に伴って進んだデジタル上の人間関係の変化に、

 現場では「コミュニケーションロス」という厄介な課題も表面化。

 新しいコミュニケーション技術の発達により、

 その世界での新しいリテラシーが求められ、

 ついていけない人、コミュニティに入れない人は、情報量や繋がりに格差が生まれています。

 さて、多くの会社で、この課題を改善するための人財教育がなぜか

 昔の手法のままになっているのにお気づきでしょうか?

 社員の向上心育成や課題意識、適切なスキルアップの必要性はよく机上に出ますが、

 新しいコミュニケーション手法が生み出す弊害対策や、

 デジタルコミュニケーションに慣れた人と慣れていない人の

 スキマを埋める対話力、想像力の育成については中々触れられません。

 しかし、このような変化を放置し続けると、まるでシロアリのように

 見えないところから、ヒトのトラブルで経営危機に直結することもあります。

 これから個人も企業も生き残りをかけて成長するためにも、

 会社全体の生産性向上や、個々の従業員のスキルアップを考える場合、

 大きく分けて以下5つのポイントで現状分析をする必要があると思っています。

 ①いま必要なのは意識改革か、技術のスキルアップか

 ②個人を伸ばすか、チームを伸ばすか

 ③人材が伸びない阻害要因は何か

 ④現場と人事と経営のコミュニケーションはとれているか

 ⑤研修プログラムは会社の未来に向けた戦略に合っているか

 次回以降、1つずつ順を追って新しい人財育成のポイントをお伝えします。

「北欧デンマークは新入社員に先輩社員が新しい知識を学ぶ」  2014/5/31

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  鈴木孝枝の今月のコラム   「北欧デンマークは新入社員に先輩社員が新しい知識を学ぶ」

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さて、今日は少し目線を海外に向けてみたいと思います。

世界一幸せな国、かつ「労働先進国」北欧デンマークにおける

「新入社員」の職場での即戦力活用ついてご紹介します。

話しを始める前にまず、日本のよくあるパターンを見てみましょう。

一般的に入社をすると、新人研修や早期教育後、現場や工場などのオペレーションを一通り学ぶため

配属後OJTが開始されるのが通例ですね。

この時、指導側においては、

「学校で技術や新しい経験を学んで来たかもしれないが、まずは会社に入ったらウチのやり方で仕事をしよう」

という考えがあると思います。 

一方、新人側は理論と実践が一本のレールの上に連なっていないと、

「学んだ時間」と「実践の時間」は全く別物という認識になってしまうことがままあります。

あなたもこんな経験がありませんか?

「高校の時に必死で単位を取った微分積分。社会に出て役に立ったことってあまりない・・・」

「資格を取ったはいいけれど、配属先が全く関係なくて、何の役にも立たない・・・」 

職人の世界では少ないかもしれませんが、

社会人になってから多くの方がこんなことを思った時があるかもしれません。

さて、北欧デンマークではこのようなミスマッチが起きないように、

学校で学んだことが、社会に出たときにすぐに即戦力となるように教育制度が組まれています。

中学校インターン制度もあり、中学時代に全学生には

私は何になれるだろう?(HVAD KAN JEG BLIVE)」という広辞苑のように分厚い本が配布されます。

そこには、デンマークで就くことができるすべての職種が掲載されており、

どのような資格、どの様な教育課程を経れば就職可能か、初任給とともに明記されているのです。

高校、大学進学はいわゆる士業や師業と呼ばれる職種に就きたい人のみが選抜進学し(実は結構難関)、

学生の多くは、なりたい職業に就くための「職業別専門学校」へ進学を決めていきます。

大学全入、という考えはデンマークにはありません。 

この職業別専門学校の教育過程は3年~4年と幅がありますが、

たとえば、ある職種が3年間カリキュラムの場合、

座学1.5年、実践1.5年などと必ず「現場実践期間」が設けられており、

現場で学んだことを実体験してから社会人デビューとなります。すなわち、就職後すぐに即戦力となるのです。

しかも、座学も実践も、官民一体になって最新の技術や理論に常にブラッシュアップされているものばかり。 

そのため、普遍的な理論に関しては、

その職に就けば誰でも理解しているものとして、会議上でもどんどん机上にでてきますし、

新人も、内容を把握しているため活発な議論が可能です。

そして何よりも、「実践」に関しては、

職場にいる先輩社員が、新入社員に最新の技術を学ぶスタイルが浸透しています。

そのため、社内では先輩社員が新入社員に学ぶ勉強会などがこの時期盛んにおこなわれています。

学校で新しい理論と実践の組み合わせを学んでいるのは新入社員が一番情報を知っているからです。 

ここには、「縦の関係(上司部下)」を重視するより

「横の関係(同じ職種の仲間)」を重視するデンマークの労働文化が機能しているとも言えます。

あなたの会社や部署では、新入社員から学ぶ姿勢はありますか?

「今の若い人は・・・」なんてため息をつく前に、

彼らが何を学んできたのかを対話を通して聞く時間を設けてみるのもいいかもしれませんね。

 「今現場に何が足りていないのか、把握できてますか?」  2013/12/26

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   代表 鈴木孝枝の今月のコラム 

 「今現場に何が足りていないのか、把握できてますか?」

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こんにちは、鈴木孝枝です。 

前回、採用と一言で言っても色々と奥が深い部分もあること、  

人事コンサルティングと人事戦略コンサルティングの違いなども ご案内してきました。 

採用に踏み切る際、経営者側と現場側では欲しい人材に対して

実際に必要としていることと、見えている印象が大きく異なることがあります。  

今日は現場側のお話しです。 

現場は常に「諸行無常」状態が続いており、常に変化が訪れています。 

そんな中、マネジャークラスは長期的・マクロ的・多角的・本質的な視点で  

物ごとを見て、判断をし、指示しなければなりません。 

よって中間マネジメント層の長時間労働が増えてしまうこともしばしばですが、  

それには、必ず何かの要因があります。 

そのほとんどが「人間関係のミスコミュニケーション」  

または「無駄な書類作成」に費やされており、  

1カ月の中で「売上」に直結している業務をしているかどうかを調べてみると、  

実は30%にも満たなかった・・・という報告が上がったことも。 

プレイングマネジャーである人たちが、得意分野に力を注げない というのは、会社にとっても痛手です。 

そのためにも、「今、現場に本当に何が足りていないのか」を 採用者は本質的に知っておく必要があります。 

それには、「本当にこの現場を活性化させるのに必要な人はどういう人なのか」 を客観的に判断する目と頭が必要になります。 

実は「人が足りない、人が足りない」と言っている部署をよく見てみると、

改善できるプロセスがあったり、システムを導入すれば落ち着くこともあります。    

もちろん、仕事の内容や、上に立つマネジャーの資質によって  求められる働き方は様々。 

タフさ、バイタリティーが求められたり、正確さ、几帳面さが求められたり。  

どこでも重宝されるのは、コミュニケーション力が高い人や、応用力がある人。      

その上で、出来るだけマッチングするよう、 しぶとく採用戦略を実施していくのです。 

しかし、短い間の面接だけでは見抜けないものも沢山あります。 

そういう時こそ、履歴書や、経歴をもとにじっくりと話を聞いていくと 本人らしさの片鱗が見えることが出てきます。 

言葉遣い、目の動き、顔の表情だけでは判断しないよう、メラビアンの法則を  忘れずに臨んでください。

メラビアンの法則とは:こちら➣

そして、採用者側こそが「あいつは○○大出身だからいいだろう」などと、肩書きに左右されないことです。 

結果、逸材を十人十色で採用出来たとしましょう。 そこで次に大切なのは「適材適所の配属」です。 

配属は社長、人事部の主観的一存で配置を決めるのではなく、

まずは、現場の声を聞き、現場の人にもしっかりと適材かどうかを 見定めてもらうことが大切です。  

これには現場の担当者の人を見極める経験値も上げておく必要があります。

人事に関して私が経営者に口酸っぱくお伝えするのは、「採用はじっくり。決断はばっさり」   

現在、世の中は2015年の新卒採用シーズンに突入しています。

中途採用は来年さらに活発に行われるでしょう。 

2014年の新卒が実際に皆さんの現場に配属されるにはあと数カ月。

現場のニーズと、会社の方向性がしっかりと絡み合うように、  受け入れ準備とともに、現場・経営間の相互理解を深めることも必要です。



「採用とは、ただ人を充足すればいいわけではない」 2013/11/29
 

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   代表 鈴木孝枝の今月のコラム

  ~人事戦略:採用とは、ただ人を充足すればいいわけではない~

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こんにちは、鈴木孝枝です。 

今年も残すところあと1カ月。  

この時期になってくると、来年の新卒採用、ならびにキャリア採用の  面接依頼が増加してきます。 

「自社の面接をアウトソーシングするの?」  とよく聞かれますが、   

「履歴書の見方や、面接の際に相手に何を問い、見るべきかご存知ですか?」

とお尋ねすると、うーん、、、と悩まれる方も多いのが現実です。

複数の経営者とお話しをしていると、いつも思うのは「欲しい人財のイメージ」が漠然としていること。 

キャリア採用計画のある会社の社長にインタビューをすると、

属性イメージや、職務経験イメージなどはポンポンとお答え頂けるのですが、少し違った角度で質問すると、本音が見えてきます。

突っ込んで職務経験の要否や、資質についてお伺いすると、実は非常に主観的なとらえ方をしていることもしばしば。  

よくあるのは過去の痛い採用経験に引きずられて、  「本当のところああいうタイプは嫌なんだよね!」という言葉も出てくる程。 

事業をしていく中で、本当に気を使うべき項目の1つは人件費。どんな環境下であろうと、人を雇えばそれだけお金もかかります。

ですから、自ら描いた事業戦略にマッチングさせて組織作りをするのが レバレッジも、

方向転換も柔軟に出来て、結果リスクヘッジができるのです。

採用のご相談を受ける際、 私が常にクライアントである経営者に、まずお尋ねするのは、 緊急性と重要性です。

人事部を持たないで独自に採用をされてきた中小企業の場合、  

採用計画=●人取る、と思っている方も いらっしゃるようですが、

本当は「採用戦略」が必要です。 例えば、採用を決める前に、

じっくり自分に問いながら 採用計画を考えていらっしゃるでしょうか? 

 

   ・配属予定の部署の客観的イメージや、裏に隠れていそうな課題は?

   ・配属先のマネジャーはどんな指導タイプか?  

   ・採用理由は、即戦力か、それともいい人がいれば補充、か?

   ・何ヶ月で育てて現場に出そうと考えているのか? 

   ・この採用にどのくらい時間を割こうと考えているのか?

テコ入れすべきは「売上拡大」だ!と思う方は、すぐに営業が欲しい!と職種に直結するようですが、

社内環境やきちんと経営資料を読みとくと  内部でコスト削減出来ることが沢山ある場合も。 

もちろん、営業強化は必須ですが、ではアグレッシブでガンガンやれればどんな営業でもありなのでしょうか?

・・・違いますよね。 

もちろん、会社のリーダークラスや、コミュニティ主催者は、自分の組織下における人事戦略や効率化、コミュニケーション円滑化も

必要な仕事の1つですから、同様の視点が必要です。 

戦略ありきで進めていけば、本当に作りたい組織像や、自分の主観ではなく、客観的な採用基準を作ることができます。 

私が「人事戦略コンサルタント」としてご用命頂いているのは、人事事務(ペイロール・給与計算・福利厚生)を除いた分野を最も得意としているからです。

すなわち、経営視点での人事戦略パートナーとして参謀役にお使い頂いています。

しゃくし定規なパッケージ提供型のコンサルティングは既に時代に合いません。 

「自分はこうしたい」とリーダーシップがある方のビジョンを  実現させるためのあらゆる方法を考える仕事が人事戦略です。

その戦略の一つ、採用はただ人を雇用すればいい、というものではなく、事業戦略に合わせ選択と集中を行い、経営資料を読み解き、

現場の雰囲気を感じとりながら、次のステップを構築することが大切なのです。             

   <続く>

   
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