代表・鈴木孝枝のコラム 「キャリアプラン:大きな組織で働くか、小さな組織で働くか」 | 2014/9/27 |
今、社会で働いている40~50代の多くは、
就職活動時に「大手や一部上場企業で働くと勝ち組だ」、という時代に就職をしている人たちだと思います。
そこには、20歳~60歳の約40年間という働く時間をどこで費やすか、
また、労働の対価や福利厚生、退職金といった付加価値が担保されるか、
といった価値観を重視する傾向があったからです。
しかし、たび重なる不況・クライシスで、長時間労働での生産性は担保されず、
年功序列の崩壊、そして、人間関係上のコミュニケーションが密でなくなり、
「結果・数字重視」の評価制度などでメンタルヘルス問題は比例して増えてきました。
やりがいのある仕事、腹を割って話せる仲間、成長・評価を実感できる仕事環境、といった
自分のモチベーションを上げてくれるような条件も、
いつの間にか、やらなければならない仕事、腹を探らないといけない相手、
成長・評価は正当とは感じられない仕事環境に、誰かが変えてしまったようです。
この「誰か」という言葉。これを多くの人は「会社」と呼びます。
会社を変えるにはトップが変わらないと変わらない。そう、皆さん仰います。
そして、その変わらない理由を伺うと・・・
大きな組織で働いている人は「大企業病」だとか、
「組織が大きすぎて動きが遅く、変えられない」という言葉を聞きます。
一方、小さな組織で働いている人は「慣習」だとか、
「組織が小さいから、一人で動くと目立って変えられない」という言葉を聞きます。
どちらも、結果は同じことを仰るのです。
これは、厳しいようですが、私は「身・口・意」がバラバラになったまま、
長年過ごしてきた人ほど、仰る傾向だと感じています。
社会に出た時から、年数を経ていく間、不当な環境に置かれ続ければ、
誰でも「よし、変えていこう!」「チャレンジしよう!」という思いが打ちのめされ、
「どうせ・・・」とひねくれてしまいます。
また、「責任取れないよ!」とその環境からはじかれないように防御するようになります。
すなわち、大きな組織で働こうが、小さな組織で働こうが、
そこの環境下に染まりすぎない、自分らしさを確固たるものとして構築する強さが必要になるわけです。
今、そこから飛び出せ!今がチャンスだ!と言われた時に、自分が飛び出す元気があるか。
今、そこにいるんだ!今がチャンスだ!と言われた時に、とどまれる勇気があるか。
どちらも、組織の大きさではなく、「働き方の価値観」に寄るのだと思います。
そこには自分に対して自信を持つことが大切です。
どこでもやっていける、という自信。なんとかするぞ、という強いメンタル。行動できる健康的な身体。
自分の人生に、「あぁ、どん底だ」と思える瞬間はいくつかあったと思いますが、
そこから立ち直るのには逆境復元力(レジリエンス)が求められます。
社会生活の中、約40年の時間があると考えれば、
この3つのように、復元力は手に入れられるものだと思います。
大きな組織で働くこと、小さな組織で働くこと。
自分らしく働ける環境が「ここにある!」と思えるか?
それこそが自分自身に対して、組織の大きさがどれだけ関係しているか、最初の問いになるのではないでしょうか?
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