「指示待ちじゃなく、先を考えて動いてくれる人が欲しいんだよね」

経営者が、ご自身の会社の人材育成についてお話しされる時、

ほぼ9割方、この「考えて動く」という言葉をお使いになります。

 

先日、戦略ミーティングで、某会社の社長から、同じことを聞かれたので、

その意図を伺ってみました。

 

「うちの社員、皆、真面目なんだよ。

与えられたことは一生懸命やるんだけど、

それ以外は首は突っ込まない。

もっと、積極的に志事をして欲しいんだ」というのです。

Business challenge running a business a businessman isolated on a white background

お話しを聞きながら、私の頭の中では、

会社の風通し、チャレンジする風土作り、考えて動く方法、

失敗しても受けとめるよ、という姿勢を見せているしくみを

きちんと整えているのだろうか?と質問が次々に浮かびます。

 

そこで、社長にこうお伺いしました。

「社長が今の社員の立場で、ルーティンワークもこなしながら、

経営戦略に沿って、未来志向で志事をして、残業もせずに、

売り上げ達成するように更に頑張ってくれ!

と言われたら、どう受け取りますか?」

 

「(苦笑)やらされ感あるなぁ」

 

そうなんです。

TOPダウンで下す、やらされ感では

人は「対価」を求めたり、

過度のストレスで「人間関係を悪化」させたり、

陰で「上は何にも現場が分かっていない」と愚痴をこぼしたり、

と、パワーだけでは乗り切れない現実があるのです。

 

そこで、社長に1つ、アドバイスをしました。

 

「社長、言葉の使い方を変えてください。

経営戦略、未来志向、考えて動く、という「ゴール」言葉を

使うのではなく、

・会社が到達したい次の目標は・・・

・もし、3年後に●●になっていたら・・・

・例えば、AをBにしたら、どんなCが待っていると思う?

と、相手の思考を具体的に動かしてください」

 

「なるほどね・・・キーワードじゃなくて、文章にするんだな」

 

かくいう私も師匠に言われますが、

小学校6年生にも分かるような言葉で、

難しい言葉を簡単に、シンプルに使えるようにと

日々頭を動かしています。

 

ビジネス用語は社会では必須です。

しかし、現場ではビジネス用語があまりにも「包括的」過ぎて、

なんとなく・漠然としか(もしかして言葉自体の)意味が分からない

人が実は圧倒的に多いことを知ってください。

 

この土日、周りの小学校6年生に、

あなたが目指したい未来、経営戦略、考えて動くとはどういうことかを

教えてあげてみてください。

 

相手から「こういうことだよね!」と再説明があなたのいいたいことと

合っていたら、きっと会社内で急速に言葉が浸透します。

 

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